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布選びが必要です。 |
すべてインドの布を使用しての作品。
風着というタイトルの通り、
風を感じられる、自然に溶け込むような、そんな服たちでした。
デザイン的にはゆったり、ゆるーくという感じ。
こういう形が好きな人には、たまらないデザインばかりだとも思います。
ただ、インド布での作品。
異なる布を使用した場合、風を感じる洋服に仕立てるには
風合いが似たような布選びが必要になると思いました。
私自身はこの色合い、形、とても好きです。
また実用書でありながら、写真集のように眺められることも
素敵だと思っています。
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布があわないと野暮ったいかも |
雰囲気はいいのですが
たとえば、きもの地で作りたいと思うと
ダバっとしすぎで、いまいちになるものが多いと感じました。
首周りも大きくひろがっています。
アジアの布、透け感があってのシルク、そういった布を本当につかえるとき
生きてくるデザインばかりです。
そこらへんを守らないと、
着物地に限らず、アジアンチックなプリント布など
それらしい布で作るには
ルーズフィットということが逆効果で
だらしなくなってしまうものが多いように思います。
カシュクールワンピースはよかったですが
布の背あきのブラウスは後ろから見ると
金太郎の腹掛けみたいです。
作者がつかっているタッサーシルク、コットンサリー、シルクサリーなど
布の雰囲気がなければ
ほかでも見つかる簡単な縫製とデザインが多いです。
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風を感じる本 |
タイトル通り風を感じる美しい本です。背景の葉山の自然も美しく、手仕事で丹念に作られたインドの布を使った服を着たモデルが、さり気なく動いているような写真が、あかぬけていて素敵です。デザインもシンプルで、すぐに作りたくなりました。